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会社のYouTubeチャンネルを乗っ取りから守るには|整える設定と、偽の案件メールへの決まり

会社のYouTubeチャンネルを守るには、まず、チャンネルに入る全員のGoogleアカウントで2段階認証を有効にし、2つ目の確認方法にパスキーを選びます。そのうえで、チャンネルにはパスワードを共有せず「チャンネルの権限」で人を招き、偽の案件メールへの決まりを社内で作ります。YouTubeのヘルプでも、パスキーはフィッシング(偽のメールやページで情報を盗む手口)からアカウントを守る強力な手段と説明されています。

この記事では、乗っ取りの手口、整える順番、偽の案件メールへの決まり、乗っ取られた時に最初にすることを書きます。YouTubeの決まりは、YouTubeヘルプのページを2026年11月2日に開いて確かめた所だけを書いています。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社のYouTubeの編集と運用をお手伝いしています。乗っ取りの復旧を請け負っているわけではないので、実際に起きた時は、この記事の後半に書いた公式の窓口へ進んでください。

チャンネルは、どんな手口で乗っ取られる?

YouTubeのヘルプには、次の4つの手口が挙げられています。右の列は、会社で起きそうな場面として高取が考えた例です。

ヘルプに書かれている手口 会社で起きそうな場面
マルウェア(有害なプログラム)に感染させる 動画の担当者のパソコンで、知らないソフトを入れてしまう
フィッシング(よく使うサービスを装った偽のメール) YouTubeやGoogleを名乗るメールのリンクから、パスワードを入れてしまう
メールアドレスやパスワードの共有 1つのパスワードを、担当者と外の会社で回して使う
信頼できないファイルやソフトのダウンロード 案件の資料に見えるファイルを開いてしまう

動画の担当者は、編集の素材、サムネイルの素材、修正の資料など、外から届くファイルを開くのが仕事のうちです。ヘルプでも、信頼できない送信元の例として、無料のサムネイルのテンプレートやプレミアムの編集プログラムが挙げられています。動画の仕事に似せたファイルがあることを、担当者に先に伝えておきます。

乗っ取りを防ぐには、何をどの順で整える?

会社のチャンネルを守る4つの順番の図。1はログインを固める(2段階認証とパスキー)、2は入れる人を絞る(チャンネルの権限で招く)、3はアプリと復元先を見直す(つないだアプリと電話番号)、4はメールの決まりを作る(案件は電話で確かめる)。パスワードは社内でも回さない

上から順に整えます。1人が整えても、チャンネルに入れる別の人のアカウントが弱ければ、そこから入られるおそれがあります。ヘルプでも、自分とチームメンバーの両方が対策をすることを勧めています。

整える所 誰がやる いつ見直す
2段階認証とパスキー チャンネルに入れる全員が、自分のGoogleアカウントで 新しい人を招く時
チャンネルの権限 チャンネルの権限で所有者か管理者の役割を持つ人 人が抜ける時と、数か月ごと(高取の感覚です)
つないだアプリ チャンネルに入れる全員が、自分のGoogleアカウントで 数か月ごと(高取の感覚です)
復元用の電話番号とメール チャンネルに入れる全員が、自分のGoogleアカウントで 番号や部署が変わる時
メールの決まり 動画の責任者が作って、全員に伝える 新しい人を招く時

1. ログインを固める

強いパスワードを設定したうえで、2段階認証を有効にします。確認方法には、パスキー、セキュリティキー、Googleからのメッセージ、Google認証システム、電話の認証コード、バックアップコードがあり、安全さの度合いはそれぞれ違います。YouTubeのヘルプが最も強力な対策として勧めているのは、2つ目の確認方法にパスキーを選ぶことです。パスキーは、スマホやパソコンの指紋、顔認証、画面ロックを使って本人だと確かめる仕組みです。使える機器と設定の手順は、Googleアカウントのヘルプで確かめてください。

Googleアカウントのセキュリティ診断のページでは、自分の状況に合わせた対策を確かめられます。会社で管理しているGoogleのアカウントを使っているなら、社内のシステムの担当者にも、設定の決まりを確かめます。

2. 入れる人を絞る

チャンネルには、権限の機能で認めたアカウントからだけ入るようにします。ヘルプには、パスワードやログインの情報を誰にも教えないこと、チームを抜けた人や覚えのない人のアクセス権を外すことが書かれています。

持ち主を誰にするか、担当者が替わる時に何をするかは、会社のYouTubeチャンネルは、ブランドアカウントで持つに書いています。編集や運用を頼む外の会社にも、パスワードを渡さず、仕事に要る分だけの役割を付けて招きます。役割の表は、YouTube運用代行とは?にまとめています。

3. アプリと復元先を見直す

Googleアカウントの設定で、つないでいるアプリを確かめ、要らない物を外します。提供元の分からないアプリは入れません。

復元用の電話番号とメールアドレスも入れておきます。ログインできなくなった時に、アカウントを取り戻すために使うからです。辞めた人の番号のままになっていないかも見ます。ヘルプでは、ほかのサービスと共有していないメールアドレスを、チャンネル専用に使うことも勧められています。

4. メールの決まりを作る

ここまでの設定に加えて、人の判断が要る所は、次の節の決まりで補います。

偽の案件メールには、どんな決まりを置く?

ヘルプの注意を、社内の決まりの形に置き換えると、次のようになります。

届いた物 ヘルプに書かれている対応 社内の決まりの例
YouTubeを名乗るメール 正規のメールは @youtube.com か @google.com のアドレスから届く。差出人の名前だけで判断しない アドレスを確かめ、リンクから入らずYouTube Studioを自分で開く
パスワードやアカウント情報を聞く連絡 YouTubeがメール、メッセージ、電話で聞くことはない 答えずに、動画の責任者へ知らせる
ブランド案件やスポンサーの依頼 返信の前に、公開されている番号に電話するか、普段の担当者に確かめる 責任者が相手の会社へ電話して確かめてから返事をする
チャンネルへのアクセスを求めるマーケティングの提案 返信しない 知らない相手を権限で招かない
暗号化されたファイルと、開くためのパスワード 返信しない。暗号化されたファイルはウイルス対策ソフトで検査されないことがある 開かずに、動画の責任者へ知らせる
無料のテンプレートや編集プログラムのファイル 信頼できない送信元のリンクやファイルは開かない 素材は、決まった相手から決まった置き場で受け取る
Googleのパスワードを入れる画面 myaccount.google.com 以外のサイトでは入れない メールのリンクから入らず、自分でGoogleアカウントを開く

決まりが長いと、忙しい時に読まれません。社内に伝える時は、次の3行にまとめます。

  • パスワードは、誰にも教えない。社内でも回さない。
  • 案件の話は、責任者が相手の会社の公開されている番号(メールに書かれた番号ではなく)に電話で確かめるまで、ファイルを開かず、リンクを押さない。
  • 怪しいと思ったら、開く前に責任者へ知らせる。開いてしまった時も、すぐに知らせる。

最後の「開いてしまった時も」を入れるのは、言い出しにくいと、気づくのが遅れるからです。

社内の動画の決まりをまとめる時は、動画のガイドラインの作り方と一緒に置いておくと、新しい担当者に渡しやすくなります。

乗っ取られた時は、どこに気配が出る?

ヘルプでは、次のような物が気配として挙げられています。週に1回など、担当者が動画を上げるついでに見ます。

見る所 乗っ取りの気配
動画の一覧 自分たちが上げていない動画がある
チャンネルのプロフィール 写真や自己紹介が、覚えなく変わっている
設定 メールの設定やAdSense(広告の収益を受け取る仕組み)のつながりが、覚えなく変わっている
送信済みのメッセージ 送った覚えのないメッセージがある
届いたメール 不適切な動画を上げたという違反の通知が届く

乗っ取られたら、何から始める?

Googleアカウントを取り戻す所から始めます。ヘルプの順番は次のとおりです。

  1. Googleアカウントを取り戻す:ログインできるなら、パスワードを変えてセキュリティの確認をします。ログインできないなら、Googleの復元の手順に沿って本人確認に答え、新しいパスワードを設定します。
  2. ほかの人のアカウントも守ってもらう:チャンネルの管理者や所有者にも、同じ方法で守ってもらいます。
  3. 意図しない変更を戻す:覚えのない変更を元に戻します。上げられた覚えのない動画は、すぐに消します。社内の説明に使えるよう、消す前に画面を保存しておきます。
  4. 停止された時は再審査を求める:アカウントを取り戻した後に求めます。取り戻せていないと、認められないことがあります。
  5. サポートに連絡する:条件を満たしていて、アカウントを取り戻せていれば、YouTubeのクリエイターサポートに問い合わせられます。難しい時は、Xの @TeamYouTube も使えます。

手順は変わることがあるので、YouTubeヘルプのハッキングされたチャンネルのページで、その時の内容を確かめてください。ヘルプによると、サポートの対象は過去9か月以内に起きたものに限られ、それより前のものは戻せないことがあります。古い出来事だと思っても、気づいたらすぐに動きます。

社内では、次のことを先に決めておくと、慌てずに動けます。担当者がいない会社では、代表が兼ねます。

先に決めておくこと 例
最初に知らせる相手 動画の責任者と、社内のシステムの担当者
社外への説明を決める人 広報の担当者か代表
お客様や取引先への知らせ方 ホームページなど、YouTube以外の場所で知らせる
動画の元のファイルの置き場 チャンネルの外にも、公開した動画の完成ファイルを残しておく

完成ファイルの残し方は、動画の納品形式の決め方の受け取りの所もご覧ください。

よくある質問

担当者が1人だけです。それでも権限の設定は要りますか?

要ります。担当者が1つのアカウントだけで持っていると、そのアカウントに入れなくなった時に、ほかの人が動けません。持ち主の決め方は、ブランドアカウントの記事をご覧ください。

編集の会社にパスワードを渡してほしいと言われました。

渡さずに、権限で招けないかを聞きます。編集だけを頼むなら、できた動画を受け取って自社で出す形にすれば、権限を渡さずに済むこともあります。投稿まで頼む運用なら、要る分だけの役割を付けて招きます。

取引先から届いたメールなら、ファイルを開いてもいいですか?

ヘルプでは、会社や取引先、同僚を装うメールもあると注意されています。いつもと違う頼み方や、急がせる文面なら、メールに返信せず、普段の連絡先に確かめます。

怪しいメールを開いただけで、乗っ取られますか?

ここは、メールやファイルの中身によって変わるので、一概には言えません。パスワードを入れた、ファイルを開いた、ソフトを入れた時は、すぐに責任者へ知らせ、パスワードの変更と、ウイルス対策ソフトでの検査をします。

チャンネルが戻らないこともありますか?

あります。ヘルプでも、古い出来事は戻せないことがあると書かれています。動画の完成ファイルをチャンネルの外に残しておくと、最悪の時にも出し直せます。

相談するには

会社のYouTubeの編集は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。企画から振り返りまでの月額の運用もご相談いただけます。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。

撮った動画から、カットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。公式LINEで、提供の時期と受け取り方を先行してご案内します。

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