動画の納品形式は、使う場所から決めます。YouTubeに出すのか、ホームページに置くのか、展示会の画面で流すのかで、合う形式と解像度、縦横比、字幕の入れ方が変わるからです。迷ったら、まずMP4で作れるかを聞いたうえで、使う場所を全部、編集を始める前に依頼先へ伝えます。
この記事では、決める順番、使う場所ごとの考え方、依頼の時の伝え方、受け取った時に確かめることを書きます。YouTubeの設定は、YouTubeヘルプを2026年11月1日に開いて確かめた所だけを書いています。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社の動画の編集を1本から請け負っています。
納品形式は、どの順で決める?

形式の名前から考えると、難しくなります。次の順で決めると、詳しくなくても決められます。
| 順 | 決めること | 例 |
|---|---|---|
| 1 | 使う場所 | YouTube、ホームページ、社内の共有、展示会の画面 |
| 2 | 形式、解像度、縦横比 | MP4、1920×1080(フルHD)、横16:9 |
| 3 | 字幕の入れ方 | 映像に入れるか、別のファイルで受け取るか |
| 4 | 受け取った時に確かめること | 使う場所で、最後まで再生する |
ヒルウラでも、使用する媒体や社内の要件を伺い、動画形式、縦横比、解像度を編集の前に決めています。後から変えると、編集を作り直すことになる場合があるからです。
言葉の意味は?
| 言葉 | 意味 | よく使われる物 |
|---|---|---|
| 形式 | 動画を入れるファイルの種類。ファイル名の最後で分かる | .mp4、.mov |
| コーデック | 映像や音をファイルに収める時の方式。ふつうは依頼先に任せてよい | H.264 |
| 解像度 | 映像の細かさ。横と縦の点の数で表す | 1920×1080、3840×2160(4K) |
| 縦横比 | 画面の形 | 横16:9、縦9:16 |
| フレームレート | 1秒あたりのコマの数。迷ったら撮影と同じにする | 24、30、60 |
「MP4で」と伝えれば足りる?
足りないことがあります。MP4は入れ物の名前で、中の映像の方式や解像度までは決まらないからです。社内に決まった指定が無く、細かい指定が分からない時は、無理に指定せず、使う場所と再生する機器を伝えて、依頼先に合わせてもらう方が確実です(高取の感覚です)。納品の前に、どの設定で書き出すかを文字で教えてもらうと、後で確かめられます。
使う場所ごとに、何を確かめる?
形式の決まりは、使う場所ごとに違います。まずMP4で使えるかを確かめ、使えない時に別の形式を考えると進めやすいです(高取の感覚です)。YouTube以外の細かい仕様は変わることがあるので、そのサービスや機器の案内で確かめます。
| 使う場所 | 確かめること |
|---|---|
| YouTube | 下の推奨設定。横か縦か |
| 自社のホームページ | YouTubeに置いて埋め込むか、ファイルを直接置くか。直接置くなら、サイトで扱える容量(サイトの制作の担当者に聞く) |
| 社内の共有 | 使う置き場で再生できるか。ファイルの大きさの上限 |
| 展示会や会場の画面 | 再生する機器が読める形式と解像度、画面の向き、音を出せるか |
| 広告 | 出す先の広告の案内にある形式、長さ、縦横比。広告に使えるか、中の素材の条件 |
| 縦の短い動画 | 縦9:16で作るか、横の動画から作り直すか |
会場で流す時の確かめ方は、展示会で流す動画の作り方に、ホームページに置く時はホームページに動画を置くにはに、社内で見せる時は社内の動画の共有方法に書いています。縦と横の決め方は、縦型動画と横型動画の違いをご覧ください。
YouTubeに出す時は、どの形式にする?
YouTubeヘルプの推奨設定には、次のように書かれています。
| 項目 | YouTubeの推奨 |
|---|---|
| 形式 | MP4 |
| 映像の方式 | H.264 |
| 音の方式 | AAC-LCなど。サンプルレートは48kHz |
| フレームレート | 撮影した時と同じ。24、25、30、48、50、60が一般的 |
| 解像度 | 8Kから360pまで案内あり。1080pは1920×1080 |
| 縦横比 | パソコンでの標準は16:9。縦や正方形は、再生画面が動画に合わせて調整される |
担当者が数字まで覚える必要はありません。依頼先に「YouTubeの推奨設定に合わせてください」と伝え、書き出した設定を教えてもらいます。
字幕は、映像に入れる? 別のファイルにする?
見え方と、後で直せるかが違います。
| 映像に入れる | 別のファイルで受け取る | |
|---|---|---|
| 見え方 | いつも同じ位置と見た目で出る | 見る人が表示を切り替える。見た目は再生する側に任せる |
| 直す時 | 動画を書き出し直す | 字幕のファイルを直す |
| 向く場面 | 音なしで見られる場面、見せ方まで作り込む動画 | YouTubeの字幕、ほかの言葉の字幕 |
両方を使うこともあります。字幕のファイルは、字幕の文字と、出す時間を書いたファイルです。YouTubeに上げる時は、YouTubeヘルプが、初めてなら.srtか.sbvの形式を勧めています。字幕のデータも欲しい時は、通常の納品に入っているかが依頼先で違うので、頼む時に聞いておきます。海外の相手向けの字幕は、YouTubeの字幕を多言語にするにはに手順を書いています。
1本を何か所かで使う時は?
使う場所を全部、最初に伝えます。後から「展示会でも流したい」「広告にも使いたい」となると、形式を変えるだけでは済まないことがあるからです。
| 後から増えた使い方 | 起きやすいこと |
|---|---|
| 縦の画面でも流す | 映る範囲が変わり、場面の見せ方と字幕の位置を直す |
| 音なしの場所で流す | 字幕が無い場面に、字幕や絵を足す |
| 広告にも使う | 音楽や写真、出演者の使える範囲を確かめ直す |
ヒルウラでも、複数の形式への展開や縦横比の変更は通常の納品とは別の作業として、必要な範囲を確かめています。使う範囲を決める時の考え方は、動画を外注した時の著作権に書いています。
依頼する時は、どう伝える?
細かい数字が分からなくても、次の5つを書けば、依頼先は形式を決められます。
| 伝えること | 書き方の例 |
|---|---|
| 使う場所 | YouTube(横)と、展示会の画面(横・音なし) |
| 再生する機器 | 展示会はUSBメモリで画面の機器に差して流す予定(型番 ○○) |
| 字幕 | 展示会の分は映像に入れる。YouTubeの分は別のファイルも欲しい |
| 使い始める日 | ○月○日 |
| ほかに受け取りたい物 | サムネイル用の場面の静止画 |
分からない項目は「未定」で出して、依頼先に聞きます。形式のほかの指示の書き方は、動画編集を外注する時の指示書に、ひな形を載せています。
受け取ったら、何を確かめる?
使う場所と同じ環境で、最後まで再生します。編集のパソコンで再生できても、会場の機器で再生できないことがあるからです。
| 確かめること | 見る所 |
|---|---|
| 再生できるか | 実際に使う機器と置き場で、最後まで止まらずに流れるか |
| 形式と解像度 | ファイルの情報が、頼んだとおりか(Windowsはプロパティ、Macは「情報を見る」で開く) |
| 画面の形 | 上下や左右に黒い帯が出ていないか。文字が切れていないか |
| 音 | 左右の音がそろっているか。音の大きさが場面ごとに飛んでいないか |
| 字幕 | 映像に入っているか、表示を切り替えられるか。頼んだとおりか |
| 最初と最後 | 始まりで音が切れていないか。終わりに余分な黒い画面が無いか |
| ファイル名 | 版が分かる名前か |
大事な場面で流す動画は、前日までに本番の機器で試します。直しが要る時の伝え方は、会社の動画を出す前の確認の流れに書いています。
受け取ったファイルは、どこに置く?
書き出した動画は、置き場を1か所に決めて、YouTubeに上げた後も消さずに残しておきます。YouTubeには公開した動画を別のファイルに差し替える機能が無いので、出し直す時に元のファイルが要ることがあります。直し方は、YouTubeの動画を公開した後に直すにはをご覧ください。
完成動画のほかに、受け取る物はある?
編集のデータや撮影の素材は、完成動画とは別の物です。ヒルウラでも別の納品物として扱い、必要なデータ、使う範囲、引き継ぎ方を事前に確かめています。フォントや有料の素材など、そのまま渡せない物が含まれることもあります。
後から別の会社に直してもらう予定がある時は、頼む前に聞いておきます。社内で編集を回す予定なら、撮った動画からカットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。
よくある質問
4Kで納品してもらった方がいいですか?
使う場所によります。4Kで書き出しても、撮影の素材が4Kでないと細かさは増えず、ファイルも大きくなります。大きな画面で流す時や、後で一部を拡大して使う予定がある時は、4Kが役に立つことがあります。パソコンやスマホで見る動画なら、まず1920×1080で足りるかを依頼先と確かめます(ここは高取の感覚です)。
MOVで受け取りましたが、そのまま使えますか?
使う場所で再生できれば使えます。実際に置いて試して、再生できない時は、MP4での書き出しを依頼先に頼みます。YouTubeの推奨はMP4です。
ファイルが大きくて送れません。どうすればいいですか?
動画のファイルは、メールに付けず、ファイルの置き場で受け渡すのが一般的です。置き場のリンクの期限と、見られる人の範囲も確かめておきます。素材の渡し方は、動画の素材の渡し方に書いています。
公開の直前に、形式を変えたくなりました。
書き出し直すだけで済むこともありますが、縦横比や字幕まで変わると、編集の直しになります。使い始める日を依頼先に伝えて、間に合うかを聞きます。納める日の考え方は、動画編集の納期の目安をご覧ください。
ヒルウラに頼む時は、形式を指定した方がいいですか?
使う場所が分かれば、形式まで決まっていなくてもかまいません。ヒルウラで使用する媒体や社内の要件を伺い、編集の前に形式、縦横比、解像度を一緒に決めます。社内で決まった指定があれば、最初にお知らせください。
相談するには
会社の動画の編集は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。使う場所を伺って、合意した形式で納品します。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。
AI動画編集くんの提供の時期と受け取り方は、公式LINEで先行してご案内します。