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【2026年】動画を外注した時の著作権は誰のもの?|元データと別の用途への使い方で、頼む前に決めること

動画の制作や編集を外注しても、お金を払っただけで著作権が発注した会社に移るとは限りません。文化庁の資料によると、制作を他社に頼んだ場合、料金を支払ったかどうかにかかわらず、実際に作った受注者の側が著作者になるのが基本です。なので、頼む前に、著作権をどうするか、どこまで使うか、完成動画のほかに何を受け取るか、中の音楽や写真をどこまで使えるかを決めて、書面に残します。

この記事では、頼む前に決める4つと、元データ(編集のデータや撮影の素材)の考え方を書きます。著作権の決まりは、文化庁の「著作権テキスト 令和7年度版」と「誰でもできる著作権契約マニュアル」を2026年11月1日に開いて確かめた所だけを書いています。この記事は法律の助言ではありません。自社の契約にする時は、社内の法務か弁護士に見てもらってください。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社の動画の編集を1本から請け負っています。

動画の著作権は、誰が持つ?

お金を払えば、発注した会社のものになる?

なるとは限りません。文化庁の著作権テキストは、著作物を作ることを他人や他社に頼んだ場合、料金を支払ったかどうか等にかかわりなく、実際に作った受注者の側が著作者になると説明しています。そのうえで、発注した側が納品の後に使うには、そのための契約をあらかじめ交わしておく必要があるとしています。

著作権契約マニュアルにも、制作を頼んだだけでは著作権を取得したわけではなく、取得するには契約で合意しておく必要があると書かれています。

動画は、ふつうの著作物と違う?

動画は「映画の著作物」に当たることがあり、扱いが少し違います。著作権テキストには次のように書かれています。

作り方 文化庁の資料の説明
個人が自分だけで作った その人が権利の全部を持つ
会社が社員だけで作った 条件を満たすと職務著作となり、会社が全部を持つ
映画会社が外部の監督などに頼んで作った 財産としての権利は映画会社に移り、監督などには著作者人格権が残る(第29条)

3つ目は映画会社の例です。会社が制作会社や編集者に動画を頼む場合に、同じように考えられるかは、誰がどう作ったかなどの事情で変わることがあります。自社の外注に当てはまると決めつけず、誰が権利を持つかを契約に書いておきます。

頼む前に、何を決める?

動画を頼む前に決める4つの図。著作権は譲渡か使う許可か、使う範囲は場所・期間・広告、渡す物は完成動画のほかに要る物、中の素材は音楽・写真・出演者。決めたことは書面に残す

次の4つを、見積もりを取る時に一緒に確かめます。

決めること 確かめる中身 決めないと起きやすいこと
著作権 発注した会社に譲渡するか、使う許可を受けるか 使い方を広げる時に、どちらが決められるか分からない
使う範囲 流す場所、期間、広告に使うか、作り直してよいか 後から広告に使おうとして止まる
渡す物 完成動画のほかに、編集のデータや撮影の素材が要るか 別の会社に替える時に、作り直しになる
中の素材 音楽、写真、フォント、出演者の使える範囲 動画の権利は決めたのに、中の音楽が使えない

譲渡と使う許可は、どう違う?

著作権の譲渡 使う許可(利用許諾)
著作権を持つ人 発注した会社に移る 作った側に残る
契約に書くこと 譲渡する対象 使い方、期間、地域、独占かどうか
向くと思う場面(高取の感覚です) 会社の顔として長く使い、直しながら使う動画(作り変えるなら、下の第27条・第28条も書く) 使う場所と期間が決まっている動画

譲渡の方が安心に見えますが、全部の動画に要るとは限りません。使う場所が決まっているなら、使う許可で足りることもあります。どちらにするかで見積もりが変わることもあるので、先に聞いておきます。

契約書で見落としやすい所は?

文化庁のマニュアルには、次の点が書かれています。

見落としやすい所 マニュアルの説明
第27条・第28条 作り変えて別の作品にする権利と、それを使う権利。全部を譲渡する時は明記する必要があり、書かないと譲渡の対象ではないと推定される(第61条第2項)
著作者人格権 作った人の気持ちや名誉を守る権利で、無断で直されない権利を含む。譲渡できず、著作権を譲渡しても残る。著作者の了解なく修正できない
行使しない旨の規定 自由に使う必要がある時に置く例がある。作った側には、改変されても異議を言えないなどの不利益がある

短い動画に切り分ける、テロップを直すといった使い方を考えているなら、ここが関わります。「直して使ってよいか」を、言葉にして聞いておくと安心です。

元データは、もらえる?

完成動画と元データは、何が違う?

頼む時は、完成動画と元データを分けて考えます。

物 中身 要る場面
完成動画 書き出した動画のファイル 流す、送る
編集のデータ 編集ソフトで開いて直せるデータ 後から自社や別の会社で直す
撮影の素材 撮ったままの映像と音 別の動画を作る、撮り直さずに作り替える
字幕のデータ 時間の付いた字幕のファイル 字幕を直す、翻訳する

完成動画の形式や解像度の決め方は、動画の納品形式の決め方に書いています。

ヒルウラでは、完成動画と、編集のデータや撮影の素材は別の納品物として扱っています。必要なデータ、使う範囲、引き継ぎ方法、費用は、事前にご相談いただく形です。

全部もらっておけば、安心?

もらえても、そのまま使えないことがあります。

含まれやすい物 起こること
フォント 開く側のパソコンに無いと、文字の形が変わる
有料の素材 別の会社に渡せない条件のことがある
制作のひな形 作った会社の物で、渡せないことがある
編集ソフトの違い 同じソフトが無いと開けない

ヒルウラでも、フォント・有料素材・制作のひな形など譲渡できない物が含まれる時は、代わりの方法も含めて確かめています。編集のデータが本当に要るかは、「誰が、何を直すのか」で考えます。社内で直す予定も、依頼先を替える予定も無ければ、完成動画と字幕のデータで足りることも多いと感じています(高取の感覚です)。撮影の素材は、後から別の動画に使えるので、撮影も頼む時は受け取れるかを聞いておくことをおすすめします(高取の感覚です)。

素材を渡す側の準備は、動画の編集を頼む時の素材の渡し方に書いています。

別の用途に使う時は、何に気をつける?

HPや広告にも、使ってよい?

動画の権利だけでは決まりません。中に入っている音楽、写真、出演者の条件によって、使える範囲が変わるからです。ヒルウラでも、掲載先を伺い、形式と素材の利用条件を確かめてから制作しています。広告に使う予定は、制作の前にお知らせいただく形にしています。

後から足すことが多い用途 先に確かめる所
YouTubeから広告へ 音楽と出演者の了解の範囲
社内向けから社外向けへ 映っている物、資料、出演者の了解
横の動画から縦の動画へ 作り直してよいか、追加の編集の費用
展示会やセミナーの会場で流す 音楽の条件

出演者の了解は、著作権とは別です(顔や姿を使ってよいかの話です)。社員に出てもらう時は、社員に動画へ出てもらう前の同意書に書いています。縦と横の作り分けは、縦型動画と横型動画の違いに書いています。手元の古い動画を直す時の決め方は、古い動画の再編集を頼むにはに書いています。

契約が終わった後は?

月ごとに頼んでいる時は、やめた後に、今までの動画を使い続けられるかを確かめておきます。YouTubeの運用まで任せている時は、チャンネルを誰が持つかも一緒に確かめます。チャンネルの持ち方は、会社のYouTubeチャンネルはブランドアカウントで持つに書いています。

依頼先には、何を聞けばいい?

見積もりの時に、次の6つを聞きます。答えを書面でもらうと、担当者が替わっても確かめられます。

順 聞くこと
1 完成した動画の著作権は、どちらが持ちますか
2 会社のサイト、広告、営業の資料にも使えますか
3 使える期間に、決まりはありますか
4 短く切る、テロップを直すなど、こちらで作り変えてもいいですか
5 編集のデータと撮影の素材は、受け取れますか。費用はかかりますか
6 音楽や写真などの素材に、使える範囲の決まりはありますか

答えをはっきり返してくれるかも、依頼先を選ぶ材料になります。依頼先の選び方は、動画編集の外注で失敗しないためにに、指示書の書き方は、動画編集を外注する時の指示書の書き方に書いています。

よくある質問

個人の編集者に頼む時も、同じですか?

同じです。文化庁の資料の説明は、他人に頼む場合も他社に頼む場合も同じ扱いです。相手が個人だと書面を省きがちですが、メールでもいいので、使う範囲と権利の扱いを文字で残しておきます。

社員が作った動画の著作権は、会社のものですか?

会社が企画し、社員が仕事として作り、会社の名前で出す動画は、職務著作として会社が著作者になることがあります。文化庁の資料は、契約や就業規則に別の定めが無いことも条件に挙げています。業務委託の人が作った動画は、社員の場合とは分けて確かめます。

契約書を作らずに頼んでしまいました。

今からでも、動画を流す場所と期間、直してよいかをメールなどで確かめて、残しておきます。すでに出している動画で不安がある時は、社内の法務か弁護士に相談してください。

AIで作った部分の著作権は、どうなりますか?

AIが関わる著作権は、この記事の範囲では確かめていません。依頼先がAIを使っているかと、その部分の扱いを、頼む前に聞いておくことをおすすめします。

ヒルウラに頼むと、著作権はどうなりますか?

依頼の中身によって、使う場所、必要なデータ、素材の条件を伺って確かめます。ご希望の扱いがあれば、フォームでのご相談の時にお知らせください。

相談するには

会社の動画の編集は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。掲載先と必要なデータを先に伺って確かめます。料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。

社内で編集を回したい会社に向けて、撮った動画からカットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。公式LINEで、提供の時期と受け取り方を先行してご案内します。

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