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社員に動画へ出てもらう前の同意書|書いておく項目と、辞めた後の扱いの決め方

社員に会社の動画へ出てもらう時は、撮る前に、どの動画を・どこで・どのくらいの間流すかを伝えて了解を取り、後から見返せる書面に残します。そのとき、辞めた後の扱い(使い続ける・差し替える・外す)も一緒に決めておきます。辞める時になってから話すと、本人も会社も話しにくくなるからです。

この記事では、同意書に書いておく項目、辞めた後の扱いの決め方、実際に辞める時の手順を書きます。公式の資料は、裁判所の判決と個人情報保護委員会のQ&Aを2026年10月31日に開いて確かめた所だけを書いています。この記事は法律の助言ではありません。自社の書面にする時は、社内の法務か弁護士に見てもらってください。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社です。

社員の出演は、いつ確かめる?

社員の出演を確かめる3つの時の図。撮る前は、流す場所と期間を伝えて、同意書をもらう。出す前は、できた動画を本人に見てもらう。辞める時は、同意書のとおりに扱いを決めて、流している場所を直す

確かめるのは、撮る前の1回だけではありません。次の3回に分けると、抜けにくくなります。

いつ 確かめること 残す物
撮る前 何の動画か、流す場所、使う期間、辞めた後の扱い 同意書
出す前 できた動画を本人が見て、困る所が無いか 確認のメール
辞める時 同意書のとおりに扱い、流している場所を直す 直した場所の一覧

なぜ、社員でも確かめる?

会社の仕事の中で撮る動画でも、そこに映るのは本人の顔と声です。最高裁の判決は、人の氏名や肖像(顔や姿)などについて、その人自身に結びついた権利(判決の言葉では、人格権に由来するもの)として「みだりに利用されない権利を有する」と述べています。週刊誌に歌手の写真を無断で載せたことが争われた事件の判決で、社員の動画について述べたものではありません。

個人情報保護委員会のQ&A(Q7-11)は、会社の行事の写真を社内に展示する場合を取り上げています。本人を判別できる写真は個人情報に当たり、何のために使うかを本人に知らせるか公表する必要があり(Q&Aの言葉では、利用目的の通知または公表)、不特定多数の人に見せる時は同意を得ておくことが望ましいという内容です。写真についての説明ですが、社外に広く流す動画なら、なおさら了解を取っておく方が安全です。

「業務だから」で出てもらっていい?

業務なら了解は要らない、とは考えず、出てもらう前に了解を取って残すことをおすすめします。業務としてどこまで頼めるかは、仕事の内容や就業の決まりによって変わるので、迷う時は社内の法務か弁護士に聞いてください。現場で大事なのは、断りやすくしておくことです。上司から頼まれると、社員は断りにくいものです。「出なくても評価には関わらない」と先に伝え、声だけ・手元だけ・別の人に代わる、といった形も用意しておきます。嫌々出た人の動画は、辞める時に話がこじれやすいと感じています(高取の感覚です)。

同意書には、何を書く?

難しい書面でなくてかまいません。読めば何に同意したかが本人に分かることが大事です。次の項目があれば、後で迷う場面が減ります。

項目 書くこと 書き方の例
何の動画か 動画の名前と目的 「2026年度の採用動画」
流す場所 社外と社内の両方を具体的に 「自社のサイト、YouTube、採用の説明会」
使う期間 期間か、見直す時期 「公開から3年(年数は例です)。その後は話し合って決める」
出す情報 顔・声・名前・役職・部署のどこまでか 「顔と声と名字のみ」
編集と使い回し 短く切って別の所で使うか 「短く切ってSNSや広告で使うことがある」
辞めた後の扱い 使い続ける・差し替える・外すのどれか 「使う期間の終わりまでは使い続ける」
取り消したい時 どこへ連絡するか、どう話し合うか 「人事の担当へ。話し合って扱いを決める」
日付と名前 いつ、誰が同意したか 署名か、メールでの返事

抜けやすいのは「流す場所」と「編集と使い回し」です。最初は採用のページだけのつもりでも、後から展示会や広告で使いたくなることがあります(展示会で流す動画や営業で動画を使う場面など)。書いていない使い方をする時は、改めて本人に確かめます。

文面は、どう書く?

項目を埋めた短い文で足ります。次は書き方の例です。自社の書面にする時は、社内の法務か弁護士に見てもらってください。

私は、次の内容で動画に出ることに同意します。

動画:【動画の名前と目的】 流す場所:【サイト、YouTube、説明会など】 使う期間:【公開から〇年。その後は話し合って決める】 出す情報:【顔・声・名字など】 編集:【短く切ってSNSや広告で使うことがあるか】 辞めた後の扱い:【使い続ける/差し替える/外す】 取り消したい時の連絡先:【人事の担当など】

【日付】【名前】

メールの返事でもいい?

後から見返せることが大事なので、会社の決まりで認められていればメールでも残せます。書面かメールかの決まりは、社内の法務に合わせてください。口だけの了解は、本人も担当者も、数年後には覚えていないことがあります。

ほかの社内の決まりと、どう並べる?

社内で動画を作り続けるなら、この同意書のひな形を、動画のガイドラインに入れておくと、担当者が替わっても同じ形で進められます。入れ方は会社の動画のガイドラインの作り方に、誰がどこまで確認するかは会社の動画を出す前の確認の流れに書いています。動画の中身から社員に出てもらう段取りまでを任せたい時は、料金表をご覧のうえ、フォームからご相談ください。

辞めた後の扱いは、どう決める?

辞めた後の扱いは、法律が一律に決めている話として確かめられませんでした。なので、同意書で決めておきます。選べる形は3つで、動画の種類によって合う形が違います。

扱い どうするか 合いやすい動画 気をつけること
使い続ける 期間を決めて、そのまま流す 研修やマニュアルなど、手順の説明が中心の動画 「今いない人」と分かって困る動画かを見る
差し替える その人の場面だけ、別の人か別の絵に替える 会社紹介など、複数の人が順に出る動画 元の素材と編集のファイルを残しておく。社内で難しければ、編集を頼む先に相談する
外す 動画そのものを出すのをやめる その人が主役の動画、採用の社員インタビュー 流している場所をすべて直す

採用の動画は、とくに注意します。出ている社員が辞めた後も流し続けると、応募した人が入社してから、その人がいないと知ることがあります。社員インタビューは「外す」か「早めに撮り直す」を基本にしておくと、迷いません(高取の感覚です)。採用の動画の作り方は、採用動画の作り方に書いています。

差し替えやすい作りに、できる?

編集の側から見ると、撮る時と編集する時に、次のようにしておくと、後で差し替えやすくなります(高取の感覚です)。

  • 人ごとの場面を、前後とつなげすぎない:その人の話の途中に、次の人の声を重ねない
  • 名前と役職は、字幕で入れる:話の中で名乗ってもらうと、そこだけ切りにくくなる
  • 元の素材と編集のファイルを残す:どこに置くかを決めておく。置き方は動画の素材の渡し方と同じ考え方でそろえられます。辞めた人の素材をいつまで残すかも、同意書に書いておくと迷いません

辞める時は、どう進める?

辞めることが分かったら、次の順に進めます。

  1. 一覧を見る:その人が出ている動画と、流している場所を確かめる
  2. 同意書を見る:動画ごとに、決めてあった扱いを確かめる
  3. 本人と話す:決めてあっても、一度話しておくと後で話がこじれにくくなる(高取の感覚です)
  4. 直す:YouTube・自社のサイト・SNS・広告・展示会の映像・社内の資料を順に直す
  5. 記録する:どこをいつ直したかを残す

これをするには、ふだんから「動画の名前・出ている人・流している場所・同意書の場所・使う期間の終わり」を1つの表にしておきます。表が無いと、どこで流しているかを探す所から始まり、見落としも出ます。

チャンネルの権限を持つ担当者が辞める時の手順は、別の話です。会社のYouTubeチャンネルはブランドアカウントで持つに書いています。

よくある質問

社内でしか見せない動画でも、同意は要りますか?

Q&AのQ7-11は社内の展示についても、利用目的の通知または公表が必要で、肖像権などの問題が生じ得るので、期間を限るなどの配慮を挙げています。研修の動画のように社内だけの動画でも、出てもらう前に流す範囲を伝え、了解を残しておくことをおすすめします。研修の動画で他人の物を使う時の確かめ方は、社内研修の動画と著作権に書いています。

後ろに少し映っているだけの社員は、どうしますか?

撮る前に、撮ることを周りに伝え、映りたくない人が外れられるようにしておきます。撮った後の確認でも、映り込みが無いかを見ます。困る映り込みは、編集でぼかすか、その場面を使わない形にします。お客様や通行人、他人の著作物が映った時は、動画の写り込みは、どこまで大丈夫?に書いています。

辞めた社員から「消してほしい」と言われたら、どうしますか?

同意書があっても、すぐに断らず、理由を聞いて話し合います。急ぐ事情がありそうなら、話し合う間だけ動画を見られない状態(YouTubeなら非公開)にします。その上で、消す・差し替える・期間を区切るなど、取れる形を探します。同意書の内容によって答えが変わるので、話が進まない時は弁護士に相談してください。

同意書を取らずに出してしまった動画は、どうすればいいですか?

今いる社員なら、今から本人に確かめて、書面に残します。辞めた人が出ている動画は、連絡が取れるなら確かめ、取れないなら、その動画を流し続ける必要があるかを見直します。

アルバイトや社外の人が出る時も、同じですか?

了解を取って残すのは同じです。社外の人や、お客様が出る時は、会社の名前を出すかどうかなど、確かめることが増えます。お客様に頼む時のことは、お客様の声の動画の頼み方に書いています。

相談するには

ヒルウラでは、出演される方の同意はお客様の側でご確認いただいた上で、会社の動画の編集を1本から請け負っています。撮影から編集まで一式でも頼めます。料金は料金表にまとめています。何の動画に誰が出るかをフォームでお知らせいただければ、進め方をご提案します。

撮った動画から、カットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。社内で動画を作る体制の相談もフォームで受け付けており、提供の時期と受け取り方は公式LINEで先行してご案内します。

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