イベントの本番は、撮り直しができません。なので、編集より先に、何のために残すかと、撮る場面を進行表で決めておきます。編集では、残す目的に合う場面を選び、流れを組んでから、字幕と音を整えます。社外にも出すなら、写っている人の了解と、見せてはいけない物を確かめます。
この記事では、社員総会、表彰式、懇親会、社内外の行事などを記録して短くまとめる時の、撮る前に決めることと、編集の順番を書きます。書いているのは、株式会社ヒルウラ代表の高取です。ヒルウラは、人の編集チームで累計30,000本以上の動画を納品してきた会社で、会社の動画の編集を1本から請け負っています。長さの目安などは、記録の数字ではなく高取の感覚です。
イベントの動画は、何のために残す?
目的で、残す長さと切る所が変わります。最初に1つ決めます。
| 残す目的 | 見る人 | まとめ方(高取の感覚です) |
|---|---|---|
| 来られなかった人に中身を伝える | 社員、関係者 | 話の中身を残す。場面ごとに分ける |
| 参加した人と振り返る | 参加者 | 雰囲気を中心に、数分にまとめる |
| 次の回の参加者を集める | これから参加する人 | 1〜2分で、どんな会かを見せる |
| 会社の様子を社外に伝える | お客様、応募する人 | 短くまとめ、社内向けの話を外す |
目的が2つあるなら、動画を分けられないかを考えます。全部を1本に入れると、誰に向けた動画か分かりにくくなるからです。1本にする時は、どちらの目的を優先するかを決めます。
話の中身を公開用に残すのが主な目的なら、セミナー動画を公開用に編集するにはの方が近いです。この記事では、行事の全体を短くまとめる時の話をします。
撮る前に、何を決める?
行事の運営の担当者から進行表をもらい、撮る場面に印を付けます。後から足りなくなりやすいのは、話の場面より、会場の様子と人の反応だと感じています(高取の感覚です)。
| 撮る場面 | なぜ要るか |
|---|---|
| 会場の全景、看板、準備の様子 | どんな場か分かる。動画の始まりに使える |
| 代表や登壇者の話 | 話の中身を残す。音をしっかり取る |
| 表彰の瞬間、乾杯などの一番の見せ場 | 1回しか起きない。撮る場所を運営の担当者と決めておく |
| 聞いている人の反応、拍手、笑顔 | 話の途中に挟むと、話を短くしてもつながる |
| 参加者のひとこと | 感想を入れられる。終わった直後に頼むと撮りやすい |
| 締めの場面、集合写真 | 動画の終わりに使える |
1人で撮る時は、どうする?
話の場面と会場全体の両方を1人で追うのは大変です。次のように分けると、撮り逃しが減ります。
- 話の場面は、三脚で固定して回し続ける:登壇者が動かない会なら、固定のカメラに任せて、もう1台で会場を撮れます。1台しか無い時は、話の場面を優先します。
- 会場を歩いて撮る時間を決める:開始の前、休憩、懇親の時間に、様子と人の反応を撮ります。
- 声は別に確かめる:カメラから遠いと声が聞き取りにくくなります。登壇者の近くでマイクを使えるか、会場の音響から音を取れるかを、会場の担当者に先に聞きます。
場所、音、光の整え方は、社内で動画を撮る時のコツに書いています。
撮る前に、人に何を伝える?
映る人に、動画を撮ることと、どこで使うかを先に伝えます。受付や案内の文に書いておき、映りたくない人の申し出の先も決めます。社内で出す範囲か、社外にも出すのかで、確かめる中身が変わります。
社員に出てもらう時は社員に動画へ出てもらう前の同意書を、お客様や来場者が写る時は動画の写り込みをご覧ください。
短くまとめる時は、どの順で編集する?

1. 目的と長さを決める
最初に、見る人と長さを決めます。長さが決まると、残せる場面の数が決まります。
2. 残す場面を選ぶ
撮った物を全部見る前に、進行表に沿って場面の一覧を作ります。話の部分は、文字起こしの道具などで文字にしておくと、残す言葉を探しやすくなります。残す言葉の選び方は、インタビュー動画の編集と同じ考え方が使えます。
3. 流れを組む
時間の順に並べるのが基本です。そのうえで、次の形にすると、短くても何の会か伝わります。
| 動画の中の順 | 入れる場面 |
|---|---|
| 始まり | 会場の様子と、何の会か分かる字幕 |
| 中ほど | 話の要点、表彰などの見せ場、聞いている人の反応 |
| 終わり | 参加者のひとこと、締めの言葉、次の案内 |
話は、1人につき一番伝えたい言葉を選びます。全員の話を均等に短くするより、言葉を選ぶ方が伝わると考えています(高取の感覚です)。社内の動画では、出ている人の順番や長さの扱いに気を配ることもあるので、気になる所は社内の担当者が先に見ておきます。
4. 字幕と音を整える
名前と肩書の字幕は、名簿と照らして確かめます。間違えると、公開の後に出し直すことにもなる所なので、社内の担当者が最後に見ます。BGMは、話の場面では下げます。音量の決め方は、動画のBGMを自動で付けるにはに書いています。
会場で流れていた音楽や、映っているスライドの写真が他人の物である時は、社外に出す前に社内の担当者が確かめます。
社内向けと社外向けで、切る所は変わる?
変わります。同じ素材から作る時も、社外向けは別の版として確かめます。2本にすると編集の手間は増えるので、頼む時に両方要ることを伝えて、見積もりで確かめます。
| 見る所 | 社内向け | 社外向け |
|---|---|---|
| 数字や計画のスライド | 社内の範囲なら残せることがある | 映らないように切るか、ぼかす |
| 名前と肩書 | 表示することが多い | 出してよい人か確かめる |
| 写っている人 | 社内で見せることを伝えておく | 社外に出す了解を取る |
| 内輪の話や冗談 | 残してもよい | 外の人が分からないなら切る |
| 会社の名前の説明 | 省いてよい | 何の会社の何の会かを入れる |
社内向けでも、見られる人の範囲は決めます。置き場の決め方は、社内の動画の共有方法に書いています。社外に出す前の確認は、会社の動画を出す前の確認の流れをご覧ください。
編集を頼む時に、何を渡す?
撮った映像のほかに、次の物があると、編集の人が迷いません。
| 渡す物 | なぜ要るか |
|---|---|
| 進行表 | 素材のどこに何があるか分かる |
| 名簿 | 名前の字と肩書を確かめられる |
| 残したい場面と、切ってほしい場面 | 外の人には判断できない所を伝えられる |
| 長さ、見る人、使う場所 | 動画の組み立てと、ファイルの形式が決まる |
| 使い始める日 | 次の会や社内の報告に間に合うかが分かる |
| ロゴ、スライド、使ってよい写真 | 字幕や場面の説明に使える |
素材の渡し方は、動画の素材の渡し方に、使う場所ごとの形式は、動画の納品形式の決め方に書いています。
よくある質問
当日の終わりに会場で流したいです。頼めますか?
当日中に流す動画は、撮影と編集を同時に進めることになるので、編集できる範囲が限られます。頼めるかどうかは、依頼先と内容、日程で変わるので、日が決まった時点で、流したい時刻と長さを相談します。
スマホで撮った動画でも、編集できますか?
編集できます。ただ、音は撮影の条件によっては十分に直せないことがあります。話の場面は、話す人の近くで撮ります。社内で撮った素材の扱いは、依頼する時に実物を見てもらいます。
全編の録画も残した方がいいですか?
残せるなら残します。短い動画を作った後に、別の場面が必要になることがあるからです。残す場所と、見られる人の範囲を決めておきます。
参加者の全員から了解を取れません。
社外に出す動画では、顔が分かる人を中心に、了解の取れた場面を使います。取れない人が写る場面は、切るかぼかします。確かめ方は、動画の写り込みに書いています。
撮影から頼めますか?
ヒルウラでは撮影もご相談いただけます。撮影の内容、場所、希望日を伺って、撮影と編集を分けてご案内します。
相談するには
イベントの動画の編集は、ヒルウラの編集チームが1本から請け負っています。料金表をご覧のうえ、フォームから、使う日と使う場所をお知らせください。
話が中心の長い動画を社内で何本も編集する会社に向けて、撮った動画からカットと字幕まで入った初稿をAIが作る道具「AI動画編集くん」も近日提供します。公式LINEで、提供の時期と受け取り方を先行してご案内します。